新人看護師が“病んだ”と感じたときの対処法

看護師の悩み
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― 心が壊れてしまう前に、読んでほしいこと ―

「帰り道、涙が止まらなかった」
「朝が来るのが怖い」
「頑張らなきゃ…でも、体が動かない」

看護師1年目から3年目の間には、誰もが一度は心が沈み、
「病んでしまった」と感じることがあります。

それはあなただけじゃない。
優しくて、真面目で、一生懸命な人ほど、心をすり減らしてしまう世界。
看護の仕事は、それだけ大変で、責任が重く、繊細な“感情労働”でもあるのです。

この記事では、
「心が限界だと感じたときに、どうすればいいか」
「誰にも言えない苦しみを、どう受け止めて、解決していけるか」
を、優しく、でもしっかりとお伝えしていきます。


◆ 【Step1】自分の“異変”に気づいてあげて

病んでいる状態に陥ると、心も体もサインを出します。

たとえば、こんな変化はありませんか?

  • 朝、起き上がれない。準備ができない。
  • 食欲がない、または過食してしまう。
  • 夜眠れない、何度も目が覚める。
  • 頭痛や動悸、吐き気などの体調不良が続いている。
  • 突然涙が出てくる。気分が沈んで抜け出せない。
  • ミスを引きずりすぎて、自分を強く責めてしまう。
  • 「消えたい」「このまま居なくなってもいい」と思う。

これらのサインは、“もう限界です”という、心と体からの悲鳴です。
まずはそれに気づいて、「自分は今、無理をしているんだ」と認めてあげること。

🌱自分を守る第一歩は、「気づいてあげること」からはじまります。


◆ 【Step2】「誰かに話す」ことは、弱さじゃない

看護師は「弱音を吐いちゃいけない」と思ってしまう人が多いです。
でも、それは間違い。

あなたは、ロボットでもヒーローでもありません。
感情がある、ひとりの人間です。

気を遣わずに話せる誰かに、話してみてください。

  • 学生時代の友人
  • 看護師ではない家族や友達
  • 職場の信頼できる先輩や同期
  • 看護師向けの相談サービスやSNSコミュニティ

言葉にするだけで、心がふっと軽くなることがあります。
自分の気持ちを誰かに届けることは、“心の整理”にもなるのです。

🫶「誰かに話す」=「SOSを出せる強さ」
あなたの苦しみは、きっと誰かが受け止めてくれます。


◆ 【Step3】病む原因を“やさしく”分析する

一度、立ち止まって、今の状況を振り返ってみましょう。
紙に書き出すのもおすすめです。

  • どんなことが一番つらいと感じているのか?
  • いつから体や心に変化が出てきたのか?
  • 誰との関係にストレスを感じているか?
  • どんな場面で、自分を責めてしまっているか?

「人間関係」なのか
「業務量・残業」なのか
「先輩の指導が怖い」のか
「職場の雰囲気」なのか
「夜勤が合っていない」のか
…または、いくつも重なっているのかもしれません。

大事なのは、“自分を責める視点”ではなく、
“自分を守る視点”で振り返ること。

📝「何が悪いか」ではなく「何が合っていないか」で考えてみよう。


◆ 【Step4】心と体の「休息」を優先する勇気を

限界を感じたときは、何よりもまず「休む」ことを優先してください。
休むことは、甘えでも逃げでもありません。

  • 有給を使って、心と体を休ませる
  • 病院の産業医や心療内科に相談してみる
  • 医師の診断書で「休職」するという選択もある

「あと1日だけ頑張れば…」と無理をして、うつ状態にまで陥ってしまった看護師さんは少なくありません。
その状態から回復するには、時間がかかります。

“今、休む”ことで、未来のあなたを救うことができる。

☕「休む」は“次に進む準備”の一部。
看護師として、人生として、大切なプロセスです。


◆ 【Step5】どうしても無理なら、“環境を変える”という選択を

何をしてもつらさが消えず、出勤のたびに心が重くなるなら、
その職場が、あなたに合っていない可能性があります。

それは「あなたが悪い」のではなく、
「職場との相性が悪かっただけ」です。

ナースコンパスでは、そういった声をたくさん聞いてきました。
「看護師に向いてない」と思っていた人が、職場を変えただけで笑顔を取り戻しています。

たとえば――
・急性期が合わなかった人が、地域包括ケアで穏やかに働けるようになった
・人間関係に悩んでいた人が、少人数チームでのびのび働けるようになった
・夜勤がつらかった人が、日勤のみのクリニックでやりがいを見つけた

あなたに合った職場は、きっとどこかにある。
そのことをどうか忘れないでください。

“やめる”ではなく、“変える”という発想で。
自分に合った看護を選ぶ自由が、あなたにはあるのです。


◆ 最後に ― “病んでしまった自分”を否定しないで

「もうダメだ」と感じてしまうこと。
泣いて、苦しくて、どうしようもなくなること。

それは、「弱さ」なんかじゃありません。
それほどまでに、真剣に、全力で、患者さんと向き合ってきた証です。

だから、どうか自分を責めないでください。
少し立ち止まって、深呼吸して、自分をいたわってあげてください。

そして、もし次に進む一歩が必要になったときは、
「ナースコンパス」に相談してみてください。

一緒に、あなたらしい看護師人生を探しましょう。
今の苦しみが、未来で「意味があった」と思えるような一歩を。
私たちは、あなたのそばで、ずっと応援しています。


📌「心が限界かも…」と感じたときに試してほしいこと

  • 1日5分、スマホを置いて“空を見る”時間をつくる
  • ノートに「今感じていること」をひとこと書き出してみる
  • 好きなカフェで、自分にご褒美をあげる
  • 頑張った日の夜に、自分に「ありがとう」を言ってあげる
  • 何もできなくても、それでも「生きている自分」を肯定してみる

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